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会社更生から破産に移行した「SFCG」

武富士の不正行為などを追及し、『武富士対言論』(花伝社)などの著書があるジャーナリストの北健一氏も、「武富士の経営破綻は、いわば自業自得」とした上で、さらに厳しく指摘する。「個人的な意見なのですが、武富士はもう終わりではないでしょうか。つまり、東京地裁は武富士の会社更生を認めるのではなく、破産手続きへと移行すべきだと思います」武富士には、「もはや生き残る社会的な価値があるとは思えない」と北氏は断言する。「武富士という組織に、更生させる余地があるとは考えられないのです。それに、現行の経営陣を残したまま存続させたとしたら、過去に発生した問題が再び起きる可能性があるわけです。だから、裁判所は破産手続きに移行して、武富士の経営陣責任や資産状況について、徹底的に調べ上げるべきだと思います。

場合によっては、創業者一族の中でも、とくに経営に深く関わっていた人々については、より重い責任を課してもおかしくはないでしょう」すなわち、創業者一族旧経営陣の個人資産を被害者救済に充てるくらいのことは、行われてしかるべきだということである。会社更生から破産に移行したケースとしては、商工ローン大手だったSFCG(旧商工ファンド)のケースがある。SFCGは二〇〇九年二月に民事再生法の適用を申請したものの、経営陣の不法行為などが明るみに出て、翌三月には同法での手続きを廃止、破産手続きへと移行した。その後もSFCGは、資産隠しなどの違法行為や不正行為が次々と発覚している。

さて、経営責任ということについては、やはり気になるのが過払い金の返還であろう。すでに新聞報道などでは、過払い金の予測額が武富士の資産を上回っているらしいことなどを理由に「過払い金全額の返還は困難」などと報じている。これに対して、三宅氏は「とんでもない話」と怒りを隠さない。「消費者保護は、何をおいても最優先に考えなければならないこと。過払い金は、当然全額が支払われるべきです。デタラメな経営のツケを消費者に背負わすなどということは、まったく言語道断としか言いようがない」SFCGのケースでは、かなり悪質な資産隠しが計画的に行われていた。この点については、かなり注意深く調べが進められなくてはならないだろう。また、債権の行き先についても、まだ不明な点が指摘されている。三宅氏もその点に注目する。

「武富士には債権譲渡についても、少なからず不明瞭な部分があると思われます。譲渡された債権によって取り立てがまた別個に行われるようになったら、そこで新たな問題が発生する可能性が高い。そうした点についても、監視していくことが不可欠でしょう」金融業者の破綻などが起きると、その債権がどのように流れるのかが問題となる。最悪の場合は、ブラック筋に叩き売られることも可能性がないわけではない。最近では債権回収会社、いわゆるサービサーに流れるケースが多い。だが、そのサービサーもさまざまで、合法の業者だからといって必ずしも優良な会社とは限らない。この点でも、十分に監視していかなくてはならないだろう。